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音楽資料目録のヒント:テーマ 12:目録データベースとMARCフォーマット

■目録データベースの構成■

 

図書館目録 (=Library catalogs) は,

書誌/典拠/所蔵の3つのファイルからなる関係 (リレーショナル) データベースとして

コンピューター上では考えられています.

 

[収録するデータの種類・タイプ]

 

典拠データ (著作,表現形,個人や団体,場所,時代,主題,ジャンル,形式,等)

書誌データ (体現形)

所蔵データ (個別資料)

※矢印 ↑ は,リンク方向

 

記述目録と主題目録■

 

体現形 (出版物 [図書,楽譜など] や制作物 [CD,DVDなど]) を記録する書誌データは,

旧世代の目録規則の大部分を占めていました.

 

記述本体と注記

入手のための情報 (出版事項)

物体としての情報 (対象事項)

体現形に収録している著作や表現形に対するアクセス・ポイント

 

これらを総称して 記述目録 ともいわれます.

 

これとは別に,

著作や表現形の内容 (コンテンツ) そのものにアクセス・ポイントを設定するのが 主題目録 で,

その著作が扱う内容 (トピック,主題,時代,場所,言語,形式など,さまざま) によって異なります.

 

主題のアクセス・ポイントは,

その資料が 《何についてのものか》 を説明している 「件名標目」 と,

その資料が 《何であるか》 を説明する 「ジャンル・形式用語」 を区別するのがトレンドとなっています.

 

■例■

Folk songs  [件名標目] → 民謡を論じた著作

Folk songs  [ジャンル/形式用語] → 民謡を収めた楽譜,録音または映像資料

 

MARCフォーマットでは

これらを入力するタグ番号が異なるため,

別の検索項目として設定したり,

検索結果の件数を別々に表示することが可能です.

 

MARCフォーマット

 

目録データベースでは

個々のデータを収容する形式に MARCフォーマット を採用するのが一般的で,

世界的に知られているのが [MARC21]と[UNIMARC]です.

 

MARC21]は,

アメリカの議会図書館 (LC) が

目録カードをコンピューターのプリンタで印刷するために開発した,

 

3桁の数字タグ

2桁のインディケーター

2文字のサブフィールド識別子

 

これらで内容を識別する方法が元になっていて,

今や事実上のデファクト・スタンダードとなっています (NDLも採用).

 

この 「数字タグ / 2桁のインディケータ / 2文字のサブフィールド識別子」 という方式のフォーマットは,

ISOの標準 (2709) となっています.

 

この方式をそのまま採用しながら,

タグ番号を共通性のある大項目 (ブロック) ごとに再配置したのが

IFLA が開発した [UNIMARC (※1)]で,

主にフランス等のヨーロッパの国立図書館で使用されています.

 

ToccataMARC  (※2) も

UNIMARC]を採用しています.

 

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(※1) UNIMARC: 各国の全国書誌作成機関が作成し,提供するMARCの国際交換が円滑に行えるよう,

国際図書館連盟 (IFLA) が1977年に示したMARC標準フォーマット

[UNIMARC Formats and Updates]

https://www.ifla.org/g/unimarc-rg/unimarc-updates

(※2) Toccata MARC

LCのRDA適用と同時期にRDAの段階的使用を始め,日本語処理を付加したUNIMARCフォーマットにRDAによる書誌データを格納している

 

■参考資料■

2023年9月11日,音楽大学図書館で行われた鳥海惠司 (弊社取締役) による図書館目録講義のテキストより

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2024年8月2日付 図書館情報部より全国送信mail [CDご選定用データ, 最新情報] より 一部抜粋,加工修正しました