■■内容注記とは■■
内容注記は, 収録作品の一覧です.
例えるなら ”目次” のようなものですね.
主に次の目的で使用します.
(1) 個々の内容が作品として成立しない,内容の一覧 (トラック内容の説明など)
(2) 複数曲で構成する単一作品の内容 (個々の曲・楽章が 「固有タイトル (※1)」に限定; 目録規則の任意規定)
(3) 単一作品からの抜粋の内容一覧 (作品全体から抜粋された曲・楽章の一覧)
(※1) 固有タイトル: 「協奏曲」「Adagio」「Trio」 など 音楽作品のタイプ を示す名称をタイトルとしたもの (=総称的タイトル) ではない,個別的なタイトル.(例:展覧会の絵)
内容注記について,
トッカータ では LCRI (米国議会図書館 (LC) の AACR2 の適用細則) を主に適用し
カタロギングを行っています.
音楽資料を扱う国内の機関や国際機関と同様です.
https://www.loc.gov/aba/cataloging/tools/
Toccata MARC (※2) では
内容注記を次のフィールドに収めています.
(※2) Toccata MARC: LCのRDA適用と同時期にRDAの段階的使用を始め,日本語処理を付加したUNIMARCフォーマットにRDAによる書誌データを格納している
フィールド:tag327 (内容注記)
フィールド:tag3C7 (内容注記 [公共図書館用日本語データ])
このフィールドには,
目録対象資料に収録されている作品に関する注記を収めます.
分出を行う書誌レコードの場合,
フィールド: tag464 (※3) を作成し
必要に応じて フィールド内に tag327/tag3C7 を埋め込み登録し,
内容作品に関する情報を,作品単位に入力しています.
(※3) tag464: 関連記入フィールド: 分出レベル
■■ OST の目録■■
OST (original soundtrack = オリジナル サウンドトラック) に収録された音楽は,
収録内容が個々の作品として成立するか,しないか,カタロガーが判断します.
各場面の音楽を集めたもの といった (各トラックが) 独立した作品として成立しない場合,
収録内容の一覧として
内容注記 (tag327/tag3C7) に情報を収めます.
さまざまな映画作品の音楽を集めた主題歌集 などは,
収録された各タイトルは独立した作品と判断し
分出レベル (フィールド:tag464) に登録します.
■■具体的な例■■
[映画スター・ウォーズ]をテーマにした録音資料 (CD)でも,
収録内容により,目録の登録は異なります.
■ケース1: 各場面の音楽を集めている OST
→ 内容注記 (tag327/tag3C7) に登録
[例]
発売番号:UWCD1069
タイトル:「スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲:オリジナル・サウンドトラック/作曲・指揮:ジョン・ウィリアムズ;演奏:ロンドン交響楽団」
https://www.universal-music.co.jp/starwars/products/uwcd-1069/
■ケース2: 収録された各タイトルは 独立した作品 と判断
→ 分出レベル (tag464) に登録
[例]
発売番号:SICP31340
タイトル:「ミュージック・フロム・スター・ウォーズ:エッセンシャル・コレクション」
https://www.oricon.co.jp/prof/80048/products/1346381/1/
国立国会図書館サーチ:
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I030090695-00
クラウドサービスをご利用のお客様は,登録MARCデータをご覧いただけます.
→ 「UWCD1069」 (半角) で検索♪
→ 「SICP31340」 (半角) で検索♪
効果音やゲーム音楽,TV音楽のOST等も,
同様に判断しています.
1 冊= 1 作品という場合が多い図書資料と異なり,
音楽資料の目録は
種々の属性を盛り込んだ,情報量の多い
より複雑な構成になります.
貴館所蔵資料の 「発見可能性」 を高めるため,
Toccata MARC の登録データを フルにご活用ください.
2023年10月3日付 図書館情報部より全国送信mail [CDご選定用データ, 最新情報] より
一部抜粋,加工修正しました