音楽資料目録のヒント：テーマ 17：スコア・フォーマットの用語

楽譜のタイプを示す用語は
AACR2 → RDA により一部変更され，
close score と miniture score は廃止，
替わりに study score，choir book，table book が加わりました．

また，スコアが五線譜 (staff notation) かどうかにかかわらず
記譜法の種類を注記します．(RDA 7.13)

［スコア・フォーマットの用語］

●AACR2 (5.5B1)

score
condensed score
close score (→廃止)
miniture score (→廃止)
piano [violin, etc.] conductor part
vocal score
piano score
chorus score
part

●RDA (7.20.1.3)

score
condensed score
study score (新)
piano conductor part
violin conductor part
vocal score
piano score
chorus score
part
choir book (新)
table book (新)

［用語の定義 “Score”］

■Glossary の “Score”の定義 (※1)

“Graphical，symbolic，or word-based musical notation
representing the sounds of all the parts of an ensemble or a work for solo performer or
electronic media. Do not confuse with Part.”

～AACR2 時代の “… p./v. of music” という記述は廃止され，例えば無伴奏のヴァイオリン曲にも”score”を用いる．

■AACR2 (※2)

Score (総譜)
→ 音楽作品の種々の器楽および (または) 声部のパートが書かれた一連の譜表で，
パートを同時に読めるように譜表を縦の線で揃えたもの．

■NCR2018 (※3)

スコア = score
→ すべてのパートをまとめて表した楽譜．
アンサンブルに対するもののほか，ソロ演奏者または電子メディアのための作品に対するものをも含む．総譜とも．
パート譜とは異なる．

［参考文献］

鳥海恵司 (2013). RDA による音楽資料の目録作業 – 資料集. p.19-20
(「図書館関係者の為のRDA実践講習会」 2013年10月5日開催 (主催:東京音楽大学付属図書館/共催: 株式会社トッカータ) 配付資料)
[東京音楽大学リポジトリ] https://tokyo-ondai.repo.nii.ac.jp/records/946

［引用文献］

(※1) 鳥海恵司 (2013). RDA による音楽資料の目録作業 – 資料集. p.20
[東京音楽大学リポジトリ] https://tokyo-ondai.repo.nii.ac.jp/records/946

(※2) 丸山昭二郎,原田公子,坂本博ほか訳 (1982). 英米目録規則 第2版 日本語版. 日本図書館協会. p.631

(※3) 日本図書館協会目録委員会編 (2018). 日本目録規則 2018年版. 用語解説. 日本図書館協会. p. 723

2025年11月6日付 図書館情報部より全国送信mail［CDご選定用データ，最新情報］より

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